By Pavel Starikov

高速通信が可能な5Gとは何なのか

5Gとは、「5thGeneration Mobile Communication System」の略で、5世代目の通信システムのことです。1世代目の1Gは、バブル世代に発売したショルダー型の大きい携帯電話で100型と101型があります。2Gは、ドコモが開発した「iモード」が登場してメール通信が可能になりました。3Gではネット回線が進化してインターネットが可能になりました。この5Gは、国際電気通信連合 (ITU) が標準化と規制を行っており、電波通信に厳格な協議が必要な為、まだまだ世界での運用には時間を要します。

By Rourkeor

5Gのメリット

5Gの通信スピードは、従来の4Gに比べると20倍の速さで通信が出来ます。例えば、今までダウンロードに20分かかっていた大容量の動画が1分で出来るので、大抵のダウンロードは待つストレスが無くなります。また今まで動画を視聴したり、オンライン会議で1人以上は遅延が発生していましたが、そういったストレスも無くなります。この20倍というのは、自宅で例えると、1つのネット回線からPC・スマホなどを複数繋ぐのが限界でそれ以上は遅延が発生していました。それが約100台のネットワークを有する機械や端末が接続可能になるということです。これを多数同時接続と言い、5Gのみが実現できます。この速さを維持する為に、従来の電波塔の代わりとなるアンテナがマンホール内に出来るとの事。5Gには他にも様々な利点があります。

VRゴーグルがあれば、仮想空間を作り出して自宅で世界を旅行したり、外には出ずに会社に出勤することが可能になります。医療の現場では、遠くからロボットと連動して手術ができる伝送医療というものが実現しています。宅配業者は複数台のドローンで荷物を届け先の自宅まで運ぶことが可能になります。アイドルやジャニーズのライブ配信では、約30台のカメラが同時接続されて、その中から好きなカメラを選ぶことが出来ます。某人気TV番組によれば、5Gによる自動運転が既に開始されていて、AIによる最適なルートの検索と、渋滞の自動防止機能により、年末年始に度々悩まされていた都心部の渋滞が解消するとのこと。

By columbo4962

5Gが抱える問題

5Gは、便利な一方で大きな問題があります。2018年に中国の大手キャリア「ファーウェイ」が5Gに対応したスマートフォンを販売しましたが、アメリカ政府にスパイ疑惑をかけられ輸入禁止措置が取られました。ファーウェイは、世界でスマートフォンの出荷台数・シェアが1位であり、監視システムやスパイ行為を行えば、経済を独占したり株の市場操作が出来てしまいます。こうした理由から、アメリカによる中国への不信感が高まり、ファーウェイのスパイ疑惑事件は、2019年に起きた米中貿易戦争の引き金となりました。2020年には、新型コロナウイルスによる不透明な情報提示による不信感がつのり、現在では韓国の大手キャリア「サムスン」が5Gに対応したスマートフォンの出荷台数・シェアが世界1位となっています。このように5Gには、通信が高速になる代わりに、ネットワークインフラを破壊する大規模な犯罪が起きたり、犯罪による被害が高まるリスクがあります。技術の飛躍的な進歩の裏には、国同士の戦争へ発展したり、世界経済へ悪影響を及ぼす懸念があるのです。

POINT

5Gは4Gの20倍の速度で通信が出来る。。

VRゴーグルがあれば仮想空間に入ることが可能になる。

都市部の渋滞解消やライブのカメラなど大きなメリットがある。