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5兆円の経済利益をもたらすフェムテック市場とは何なのか

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By GotCredit

フェムテック市場とは


フェムテック(FemTech)とは、英語で女性を意味する「Female」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語のことを言います。その名の通り、女性特有の悩みやライフスタイルに合わせた商品やアプリが開発されており、現在兆円を越す大きな経済インフラの市場となっています。






なぜここまで市場が大きいのか


フェムテック市場が経済へ浸透している理由として、女性心理に基づいた様々な理由があります。最も大きな理由はSNSの流行です。女性の多くはSNSを活用しており、情報収集や拡散を目的として利用されています。他にも体調管理アプリや、生理の週を把握するアプリ、健康面をサポートするアプリが私生活でかかせないツールとなっています。

SNSを利用している人の中には、共感能力や俯瞰的認知に優れている人が多く、スマホを多用することで常に誰かと繋がっているという無意識な安心感を感じています。接触インタラクション心理と呼ばれており、スマートフォンに触れているだけでもその効果があります。フェムテック市場の需要が高い理由に、女性のスマホ依存度が高いといった背景があります。


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他には、近年のコロナウイルスによる巣篭もり、社会進出や社会的立場からストレスを溜め込んでいる女性が多いという理由があります。ストレスは女性の体調に直結することなので、自分に合う薬や生理用品を探します。そういった女性のニーズに合うものを製作・販売している企業が増えています。その他にも妊娠や介護、女性の性的健康などが市場の下支えとなっているのです。海外では、月経や不妊治療を追跡するモバイルアプリ、ピルを配達することができる遠隔医療サービスなど、女性の悩みを解決できる「フェムテック」サービスが充実しています。

「フェムテック」が及ぼす5兆円の経済効果とはどれほどの規模なのか。経済産業調査室主任、坂田氏によれば、東京オリンピック開催後の経済効果は約3兆円と推測されるとのこと。フェムテック市場はまだ発展途上なのでまだまだ伸びていく可能性があります。現在はコロナ渦の影響により東京オリンピックの経済効果は30兆円とされていますが、間接的なものを水増ししているので、差し引くと約5兆円、フェムテック市場と同じ規模であるといえます。






まとめ

「フェムテック」は女性が不便だな、と思うことから需要が生まれて広がった市場です。今では巨大なITマーケティングの中心となっていますが裏を返せば、健康や身体の悩みを抱えている女性が世の中に沢山いるということです。その裏を利用して個人情報の収集や売買を目的としたアプリが複数確認されており、ツイッター上で情報漏えいがニュースになっています。スマホを利用して商品を購入したり、アプリを利用するときは、評価や口コミを見るだけでなく、販売元や会社の知名度・信頼性も重視して、確認すると良いかもしれません。